うつろ舟の元ネタ

カオスちゃんねる : 日本史における不思議な出来事、奇談。
より

うつろ舟の美女の元ネタの話を前に読んだなぁと思ったので軽くまとめておく

うつろ舟伝説の概要はWikipedia
虚舟 - Wikipedia


ネット上では以下のサイトが詳しいので
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より

特に有名なのが19世紀初頭に常陸茨城県)に漂着した空舟の伝説で、多くの随筆などに記されたものです。その記事は挿絵付きで、そこに描かれた空舟がまるでUFOのように見えるということで知られているのです。
 上記のように柳田國男が言及しているだけでなく、澁澤龍彦の小説の題材となったりもしています。

件の漂着事件が事実ではないことをうかがわせる点については、柳田が幾つも指摘しています。それは、伝説中の地名が架空であることや、証拠を一切残さない形で物語ができていることなどですが、一番は、古くからあるうつぼ舟伝説・伝承の要素を備えていることでしょう。

また、海の彼方から寄り来るモノという点では、常陸国という土地も重要です。この辺りはアウエハントの『鯰絵』などを参考にしていただきたいのですが、海上より寄り来るモノへの信仰が色濃くあった土地だったようです。石への信仰や、養蚕に関わる金色姫の伝説(※)などがその例でしょうか。

柳田國男の頃にはもう元ネタが判明していたんですね。また、その頃はUFOとか騒がれてなかったので、誰がうつろ舟をUFOと絡めて喧伝し始めたのかを調べるのも面白いかもしれません。



本筋の金色姫の伝説を調べてみると以下のサイトが引っかかった
http://homepage2.nifty.com/khonda/starthp/subpage25.html

姫の行く末を嘆き、泣く泣く桑の木で造ったうつぼ舟に乗せ、海上はるかに、舟を流し、逃がしました。舟は荒波にもまれ、風に吹かれ、流れ流れて、茨城県筑波の豊浦に漂着しました。権太夫という漁師に助けられ、その漁師夫婦により、大切に看護と世話をされていましたが、病を得て、亡くなってしまいました。夫婦は不憫な姫をしのんで、清らかな唐びつを創り、姫のなきがらを納めました。ある夜、夢の中に姫が現れ、「私に食物をください。後で恩返しをします。」と告げました。唐びつを開けると、姫のなきがらは無く、たくさんの小さな虫になっていました。

・中には異国の女性が乗っており、箱をもっている。
というWikipediaの説明そのもので、場所もまさに茨城県

よって、うつろ舟の美女は当時すでにあった伝説を下敷きにした江戸時代の二次創作だと結論づけられます

どっとはらい