急上昇ワードから窺える「大衆」の動向

分断された日本のインターネット - elm200 の日記(旧はてなダイアリー)
の書評で非常に鋭い考察を見たので、前に作ったサービスで軽いショックを受けた話をしたい

http://www.sys-arts.net/qwak/amazon/trend
では、一時間毎のGoogle急上昇ワードの移り変わりをグラフ状にしてまとめてある。
ここでは常に最新の物しか表示して無いが、朝昼晩でどんなものがランクインしているかチェックしてみるとランクインするキーワードの傾向がわかる。

朝はめざましテレビで紹介されたものが、昼はいいともに出ていた芸能人やワイドショーで紹介されたものが、夜は夕方のニュースやドラマ関連のキーワードがもれなくランクインしているのだ。
特に、会社員が家に帰っていいるであろう夜では検索スコアが跳ね上がっていることが確認できる(表示しきれないスコアは赤や赤&白のグラフで表示。マウスオーバーでスコアとランクが確認できる)

テレビ番組に関係ない純粋なネット発のキーワードもランクインすることもあるが、テレビ番組関連のキーワードに比べると数が少ない。
Googleの検索トラフィックはもう既に、
分断された日本のインターネット - elm200 の日記(旧はてなダイアリー)

携帯電話のソフトウェア開発に長年携わった著者は、インターネットユーザーを大雑把に「情報強者」と「大衆」の2種類に分ける。

で言われている「大衆」の動向に支配されていた事に軽いショックを受けた。

急上昇ワードがなぜランクインしているか調べるためにブログやツイッターから動向を探ろうとしたが、Google急上昇ワードには上がっていてもツイッターのログに上がってくる検索ワード関連の発言が驚くほど少ないのも意外な事実だった。
分断された日本のインターネット - elm200 の日記(旧はてなダイアリー)では、

日本には相交わることのない2つのインターネットが存在している。PC のインターネットとガラケーのインターネットだ。それがいま、スマートフォンという媒介を経て互いの存在に気づこうとしている。だが、この2つが完全に融合するかといえば疑問符がつく。

PCのインターネットとガラケーのインターネットという軸で分けているが、さらにもう一つ、
「検索はするけど自分から積極的に発信したりしない」、ツイッターですら使うのがめんどくさい層がいるのではないかと思う
この層の人間がPCを使っているのかケータイを使っているのか定かではないが、「大衆の中の大衆」とでも言うべき層がGoogleの検索トラフィックを左右しているのである。
まさに一昔前に流行った「サイレントマジョリティ」そのものである。

この圧倒的多数を占めるネットユーザーは自分から発信をしないため動向を捉えるにはアクセスログなどを解析するしかないが、ネットを活用したビジネスを成功に導くにはこの大衆層の流れを引き寄せることが肝心だろう。