河童の話

西遊記沙悟浄が河童扱いされているのが日本ローカルの話というのは妖怪マニアなら割と有名な話だと思います
「日中文化交流」と書いてオタ活動と読む : 中国人「日本の沙悟浄が謎すぎる。何あの怪物?」
http://pub.ne.jp/sakura2011/?entry_id=3900864


河童というのは実は色々な妖怪の集合体だったりします
河童 - Wikipedia
猿猴
猿猴 - Wikipedia
ひょうすべ
ひょうすべ - Wikipedia

今昔続百鬼 雲

文庫版 今昔続百鬼 雲 〈多々良先生行状記〉 (講談社文庫)

文庫版 今昔続百鬼 雲 〈多々良先生行状記〉 (講談社文庫)

によると、河童というのは亀と蛙と猿の合成体という事で、

河童の甲羅はカオーラが訛ったものだという説もあります
http://www.ric.hi-ho.ne.jp/kandoro/mowsow08/column0808.html

中国の河の神である河伯が河童のルーツだと言われてます
また、河伯沙悟浄のルーツだとも言われています
河伯 - Wikipedia

※追記※
河童の皿はひょうすべあたりの禿頭から
河童の甲羅はカオーラからのイメージ
じゃあクチバシはどこから来たのか?
江戸時代にはもうクチバシ付きの絵がある
河童;カッパ,皿;サラ,嘴;クチバシ
納得の行く説明をまだ見つけていないが、烏天狗あたりのイメージと習合したんじゃないかと思うがどうだろ?


まぁここまでは前フリでここからが本題です
http://japanese.ruvr.ru/2012/02/06/65448380.html
この「自称ロシアアイヌ」の人の話がどれだけ信憑性があるかという話ですが

日本式のお辞儀がどこから生まれたものか知っていますか?私たちの神話には、カパ・コズという水の精がいます。その精は人間の姿をして、誰かを水に引き込もうとして陸に現れます。頭の上にはくぼみがあり、そこにある水がこぼれてしまうと、精は死んでしまいます。カパ・コズの問題は、とても性格がよいということです。ですから森で人に出会ったときに、私がお辞儀をすれば、向こうもお辞儀をします。お辞儀は深ければ深いほど、礼儀正しいものになります。そして頭の上の水もたくさんこぼれてしまいます。ですから、深いお辞儀というのは実は、相手がカパ・コズではないかどうかを調べるためのものなのです。

『カパ・コズという水の精』が河童を指していることはもう間違いないですが、アイヌにどれだけ河童文化が伝わっているか疑問でしたが、次のウィキペディア記事で明らかになりました

アイヌの河童(ミントゥチ)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9F%E3%83%B3%E3%83%88%E3%82%A5%E3%83%81
人形から生まれた存在というのがひょうすべとも一致していますが、河童的な名前は伝わっていませんし、カパ・コズという名前の片鱗も見当たりません。
従って、「自称ロシアアイヌ」の人の話は、現代人の話を中途半端に聞いてでっち上げられた与太話としか言いようがありません。

北海道には「ウタリ」という組合があり、日本全国に55の支部があります。これは文化教育センターです。私たちは「ウタリ」を通じて、他のアイヌ人たちと文化関係を築こうとしました。しかし、組合は政治にしか興味がなく、特に反露的な性格が強いです。私は指導者の一人に、どうしてそうなのか、と聞いてみました。彼は正直に答えてくれました。「私たちも生活していかなくてはなりません。政治家は自分の利益になるものに資金を提供します。」と。ですから現在、「ウタリ」とはほとんど連絡をとっていません。カムチャダリ・クリル人、アイヌ人の文化を自らの力で復活させていこうと思っています。

と言ってますが、彼らがロシアの政治家に利用されていることは明らかです。
更に彼ら自身

私たちの共同体には205人が住んでいます。もしかするとそのうちの何人かは完全なアイヌ人ではなく、単にそう思っている人かもしれません。しかしそれは憲法に矛盾するものではありません。

と言っているように、アイヌとは全く関係ない人間がアイヌを名乗り、文化を詐称してロシアの政治家に利用されていることは非常に残念です。